4月3日(土)
モジュラージャックを複数利用した場合のADSL
まず、大前提としてどのプロバイダーもADSL事業者もモジュラージャックを複数利用することは想定していません。
家に複数のモジュラージャックがあっても、必ず一ヶ所のみにスプリッタ経由でモデムと電話機を接続して使用するように説明しているはず。
複数のモジュラージャックを使用した場合、ADSLの回線速度が不安定になる、接続が切れるなどのトラブルが発生する場合があります。
また、電話機側でもノイズが入る、ナンバーディスプレイが表示されない、正しい番号に掛けているのに違う番号に掛かってしまう、電話が掛けられない、受けられないなどのトラブルが発生する場合があります。
FAXもうまく機能しなくなることがあるようです。
ただし複数のモジュラージャックを使ってADSLを利用していても、問題ないこともあるようです。
例えば、1Fのモジュラージャックに電話機、2FのモジュラージャックにADSLモデムを繋いで使ってる人などは意外に多いのではないかと考えます。
一見して問題ないようでも、実際は速度的に損をしているかもしれません。
「どちらにもスプリッターをつけていれば大丈夫」というのは間違いです。
複数のスプリッターがあると悪影響を及ぼすようです。
そこで、ADSL信号が電話機や他の機器に流れてしまうのを防ぐ必要があります。
ADSL信号とその他の音声信号を切り分けるわけです。
代表的な製品として、エレコムのラインセパレータがあります。
スプリッタ内臓タイプ、スプリッタ内臓タイプのADSLモデム用のラインセパレータなど種類があるので、自分の環境に合ったものを使いましょう。
エレコム製品は家電量販店などで売られていますし、通信販売でも購入可能です。
また、Yahoo!BBではNECトーキン社製のADSLラインアダプタ・テレフォンフィルタというものを推奨しています。
これで不具合が解消されることが多いようです。
くれぐれも留意しなければならないのは、ADSLは複数のモジュラージャックを使用した場合は不具合が起きて当然だということです。
紹介した製品を使ったからといって必ず不具合が改善されるわけではないです。
自分の場合は、電話機のナンバーディスプレイが表示されなくなったためにADSLラインアダプタ・テレフォンフィルタを試してみました。
Yahoo!BB専用というわけでもないですからね。
その効果は、確実にありました。
ナンバーディスプレイが正常に表示されるようになりました。
また、ADSLの実効速度(スループット)も下りが約2割速く(価格.comスピードテストで)なりました。
ADSL信号が電話機側に流れ込まず、信号が強まったからでしょうか。
ただ、ADSLの接続確立速度は上りがほんの少し遅く(数十kbps分)なりました。
下りはまったく変わっていないので、誤差かもしれませんが。
実用上にはなんら変わりなく、むしろ下りの速度アップでプラスの効果が大きいと思います。
三千円程度で不具合が解消されるなら、妥当なところでしょうか。
効果があるかどうかは試してみないとわかりませんが試す価値はあると思います。
効果がない場合は、モジュラージャックの複数利用をやめる、光回線に変更するぐらいしかありません。
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